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私的勉強用ブログ

もう一度読む山川○○シリーズより

古代ギリシアの自然哲学

紀元前6世紀初め、

小アジアのイオニア地方に建設されたギリシアの植民都市で

自然哲学が誕生した。

自然哲学は、

自然のすべてのものが生まれてくる根源(アルケー arche)とは何かについて考えた。

自然哲学者たちは、神話とは異なり、経験的事実とともに、

万物が生まれる根源を論理に基づいて推理した。

そこにロゴス(理性・論理)に基づいて思考する哲学の芽生えがみられる。

 

自然哲学の祖・タレス<前624頃~前546頃>は「万物の根源は水である」といい、

その根拠として、

水が種子の発芽をうながす事や、生物は湿り気に養われていることなどをあげている。

タレスの説く水は、単なる物質としての水ではなく、

万物を生み出す力を生命の根源としての水である。

 

ヘラクレイトス<前550頃~前480頃>は、

すべてのものを焼き尽くす火が万物の根源であると考えた。

彼はまた、

「同じ川の水に二度と足をいれることはできない」

「太陽は日々に新しい」

「万物は流転する」と語り、

万物はとどまることなく変化すると説いた。

しかし、その流動する世界で万物が分裂・対立・抗争する中に、

世界を統べる理法(=ロゴス)が働いているとした。

 

また、エンペドクレス<前492頃~前432頃>は、

地・水・火・風(空気)の四つの要素が、

愛によって結合したり、

憎しみによって分離したりすることによって、

万物が生成・消滅すると説いた。

デモクリトス<前460頃~前370頃>は、

万物の根源を、

これ以上分割不可能なものという意味の原子(アトム)を呼び、

原子の離合集散によって万物の生成を説明した。

 

自然哲学は神話に頼らず、ロゴスに基づいて、

世界の成り立ちを水や火という根源的物質・原理によって、

筋道を立てて合理的・統一的に説明しようとした。